脱気装置は、鋼材の腐食原因である水中の溶存酸素を、ヘンリーの法則に基づき、窒素で置換する方法です。
この方法で作られた脱気水を、ボイラ給水や温水、製造用水として用いる事で、安全無害で高い防食効果が得られます。
しかも、使用するのは空気中にある窒素ガスですから、廃棄物や二次公害も無い環境に優しい防食技術です。

窒素脱気装置は、水質や水温の制約が無く、熱回収を伴うボイラ給水等に適した方法ですが、 窒素ガスの消費量や、給水タンクを経由する方法であった為、ランニングコストや信頼性の課題がありました。
エコダッキは、１ｍ3当たり僅か50NLの窒素ガスで8ppmの溶存酸素を0.5ppm以下に下げる事ができ、更にオンデマンド式の為部分負荷時でも、窒素使用率が変わりません。
その為、従来必要だった窒素発生器は不要で、液体窒素等の購入窒素でも、１ｍ3当たりの処理費が１０円以下と極めて安価に脱酸素処理が可能です。
更に、エコダッキの処理水をボイラ給水として用いると、蒸気トラップや蒸気ドレン配管にも高い防食力が得られます。
この為、積極的にドレン回収を行う事や、トラップの無駄蒸気が減少する事等により省エネルギー、省燃費も実現できます。

カスケード効果を利用した気液接触機構(特許出願中)

小さな滝の事を英語ではCASCADEと呼びます。カスケードは、少ない落差で、大量のガスを効率的に分散させ、ガス交換を行う事で水を浄化します。
ECO-DAKKIは、この自然の原理を応用して、低揚程大容量のポンプを用い、水の自由落下と速い下降水流により、水の循環のみで窒素と溶存酸素のガス交換を効率的に行う技術です。
滝壺に発生した窒素ガスの気泡を、気泡の上昇速度より速い下降流速で下降管に導入し、気液接触後に槽内で気液分離を行います。
順流式気液接触機構の為、流速の早い処理が可能で、装置がコンパクトになり、負荷変動にも柔軟に対応が可能です。

蒸気の凝縮効果を利用した気液接触機構（特許出願中)

水蒸気と窒素ガスが混合した気体は、常温の窒素ガスに比べて、体積及び運動量が大きくなります。
この為、窒素分子の水との接触効率が向上します。
水蒸気は、水に接触すると凝縮して、体積が1/1500に減少するので、水との接触面は、気圧が低下し、窒素分子を接触面に誘導します。
同時に大きな凝縮熱を周囲に放出し、溶存酸素の水からの離脱を促進します。
溶存気体は、水蒸気の凝縮熱により、運動エネルギーを得て、微細気泡を形成し、周囲の気泡と結合して、気液分離が促進されます。
蒸気アシストタイプで使用します。

ゼロ流量から制御可能な完全オンデマンド型比例制御

セキエマーで培われた高速比例制御技術により、処理流量をゼロ流量から正確に必要量の窒素ガスを比例供給します。
ですから、負荷変動のあるボイラやプロセスラインに直接処理水を供給可能です。
更に、原水水温を計測し原水ＤＯの計算を行い窒素ガスの使用率を求めますから無駄がありません。
　

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